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スキ!スポーツ

新米の中年OLライター【那須 美沙子】です。スポーツが好きな人が好きで、競技者やその周囲の方の思いに触れることが好きです。どうぞよろしくお願いします!

月桂冠がイバラになった!?優勝を手放す決意と不正を見過ごせなかったランナー達の正義の勝利

1月18日(水)のテレビ埼玉の夜のニュース「ニュース930」のトップニュースは、所沢シティマラソンで不正が行われたことを報じるものでした。

 

30分後に放映されるキー局の超有名ニュース番組のトップニュースで、やれ少女像ガーとか、ほれトランプ氏ガーとかを扱うのだから、地方局のほのぼのぶりに惚れ惚れするというものです。

 

 

ニュースによると、このレースでは不正が2行われてしまったそうなのですが、特に騒ぎが大きくなっているのは、ハーフ男子60歳以上の部の優勝者が、コースを外れて走ったため、優勝を辞退したいと申し出たという件です。

 

コースを外れて走った-要はコースのショートカット(近道)をしたというものですが、学生の時にやったわ(笑)!!と若い日のいたずらを思い出して胸を熱くした御方もいらっしゃるかもしれませんが、おイタの主が60才だとなると、大人としての分別はどこへ?と、ちょっと笑っていられなくなります。

 

思い返せば私の高校は、マラソン大会の参加が進級の必須条件でした。

その割に10km近い距離を90分以内だかに走らなければならないという過酷なものでした。

ですので運動が苦手だったり体力に自信がない人だったりには、苦行以外の何物でもない行事でした。

「同じ苦行なら、10分間滝に打たれる方がマシ!」という人もいました。そんな人たちの中には、ショートカットに挑む勇者もいたとか、いないとか。(笑)

 

この男性にも、わが母校の進級に匹敵するような、優勝しなければならない逼迫した事情がおありだったのでしょうか?

 

たとえば、優勝しないと今日の夕飯は抜きよ!と奥様から発破をかけられて送り出されたとか?夕飯が食べられないとおなかが空いて眠れず、つらいですけど、朝起きたらご飯がまた食べられるのだし、逼迫ってほどでもないよな。

 

 

そう言えば東京マラソンとかだと、婚約指輪を持って走って、ゴールしたらフィアンセにプロポーズしてるランナーがフィーチャーされることがありますね。

 

あんな感じで、大好きな彼女に愛を告白するつもりだったとか?優勝すれば告白に華が添えられて、成功率もアップ!…するかもしれないけど、彼女にズルがばれたら失うものも大きそうだし、これもないか。

 

 

結局、元優勝者の男性はテレビの取材に応じ、体調不良でコースアウトし、本部に戻ってくるつもりでゴールに着いたところ優勝となってしまい、コースアウトしてここへたどり着いたことを言い出しづらくなってしまったと語っています。

 

真実を語り、謝罪をしようという気になったのは、男性にマラソン愛好家としての良心が残っていたから、と思わずにはいられません。

 

一方で、優勝レースに不正があったのでは?を明るみにしたのもまた、マラソン愛好家たちの良心でした。

 

もしも彼らが動かなかったら、不正が隠されてしまったり、勝つためには手段を択ばなくてもよいという前例が出来ればレースの権威が下がってしまったり、そもそも人がマラソンをする意味すら分からなくなってしまいそうです。

元優勝者氏も、このような前例を作った第一人者となることは、本意ではなかったはずです。

 

調査者や仲介者といった第三者が入らず、両者のマラソン愛とスポーツマンシップが結実して解決したことは、とても興味深いトラブルです。